第10回「平岩賞」
ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー'98

表彰ソフトウェア・プロダクト


[システム分野] 2件

[ビジネス・アプリケーション分野] 2件

〔エンジニアリング分野〕 1件

〔ソーシアル/ライフ分野〕 3件


プロダクト概要


  1. システム分野(2件)
  2. プロダクト名称 情報検索システム「Justsystem ConceptBase Search20/1000」(ジャストシステム コンセプトベースサーチ)
    (販売開始:1997年12月 価格:20/28千円、1000/230万円)
    開発会社 株式会社ジャストシステム〈代表取締役社長 浮川 和宣〉
    (徳島県徳島市沖浜東3−46 問合せ先:TEL0886-66-1000)
    概要と選定理由
    • 自然言語を用いて複数のデータベースの検索を行うシステムであり、高速で柔軟な情報検索を行うことができる。
    • 事務処理分野で使用されている文書フォーマットの大半に対応しており、既存の幅広い文書タイプを取扱うことができる。
    • テキストの解析、名詞句の抽出、語彙空間の生成などの新しい自然言語処理技術を採用して、高速な検索処理を実現している。
    • パソコンのスタンドアロン形式の小規模なデータベースから、LAN等を介した分散データベースまでを取扱うことが出来、柔軟なシステム構成で使用することができる。
    • OA分野などで蓄積された文書情報を活用してより高度な情報活用を行うために、今後、必要性が増すソフトウェアであることが評価され選定された。

    プロダクト名称 ViaVoice 98 日本語版(ビアボイス)
    (販売開始:1998年7月 価格:18千円)
    開発会社 日本アイ・ビー・エム株式会社〈代表取締役 北城 恪太郎〉
    (東京都港区六本木3−2−12 問合せ先:TEL0120-04-1992)
    概要と選定理由
    • 不特定話者向けの連続音声認識ソフトであり、特殊なハードウェアを必要とせず、標準のパソコンとソフトウェアだけで音声認識処理を行うことができる。
    • 音声認識専用の辞書、学習機能、使用中の文脈処理技術などにより、高い認識率を実現しており、容易な操作で正確な日本語入力処理を行うことができる。
    • Windowsをコントロールするナビゲーション機能により、任意のWindowsアプリケーションを音声で起動したり、操作することもできる。
    • 情報化の進展に伴い、利用者層が一層拡大して行く中、パソコン操作に不慣れなユーザ層に対し、操作・入力の効率を大幅に改善するソフトウェアであり、普及が期待される製品であることが評価され選定された。

  3. ビジネス・アプリケーション分野(2件)
  4. プロダクト名称 DocuWorks Ver.3.0(ドキュワークス)
    (販売開始:1998年2月 価格:13.2千円/1ライセンス〜679千円/100ライセンス)
    開発会社 富士ゼロックス株式会社〈代表取締役社長 坂本 正元〉
    (東京都港区赤坂2−17−22 問合せ先:TEL0120-27-4100 )
    概要と選定理由
    • 紙の文書と電子文書の混在やアプリケーションの違いによる文書フォーマットの違いを超えて、統合的に文書をハンドリングし管理するWindowsのソフトウェアである。
    • スキャナー、デジカメ、複数のアプリケーション、ウェブなどから情報を取り込み、任意の文書を束ねる/ばらす、コメントを加える、付箋を貼る、マーカを引くなどの操作やドキュメントの体裁を整えるなどの編集・加工処理を行うことができ、かつ、文書を保管・共有、配布、印刷することができる。
    • ウェブサーバ上に圧縮され保管された文書はネットワーク負荷を軽減して送信することが出来、ビューワで閲覧することができる。
    • オフィス内の文書を統合的に編集・加工、保管・検索、配布、印刷するために、今後、一層普及が期待されるソフトウェアであることが評価され選定された。

    プロダクト名称 簡単マルチメディア・オーサリング・ツール「コンダク太4」
    (販売開始:1997年10月 価格:34.8千円、スクール/19.8千円)
    開発会社 日本システムウエア株式会社〈代表取締役 多田 修人〉
    (東京都渋谷区桜丘町31−11 問合せ先:TEL03-3770-4012)
    概要と選定理由
    • 文字、静止画像、動画、音声などのマルチメディアデータを利用し、マルチメディアコンテンツを作成して、CD−ROMやインターネットを介して配信するパソコンのオーサリングツールである。
    • アイコンをフローチャートに貼り付け、また、簡単な操作でデータの配置や動きを編集することが出来、分り易く容易にコンテンツを作成できるよう工夫されている。
    • 作成されたコンテンツはブラウザ上で再生することができ、配布の際のロイヤリティが不要であるため、コンテンツの流通や再利用を促進することが期待できる。
    • ビジネス分野では、特にプレゼンテーション等の用途で活用することが期待されるソフトウェアであることが評価され選定された。

  5. エンジニアリング分野(1件)
  6. プロダクト名称 CADCEUS(キャドシアス)
    (販売開始:前身 1991年 PC版 1997年 価格:100万円〜1000万円)
    開発会社 日本ユニシス株式会社〈代表取締役 天野 順一〉
    (東京都江東区豊洲1−1−1 問合せ先:TEL03-5546-5132 担当:エンジニアリング営業部)
    概要と選定理由
    • 自動車、精密、電気などの機械分野を対象として、設計業務、解析業務、試作、NCデータ作成までの工程をカバーするCAD/CAM/CAE/CGシステムであり、従来、それぞれのサブシステムで独自に管理していたデータや情報環境を統合管理したコンカレントエンジニアリングを支援する統合システムである。
    • WindowsNT版の単体利用から1,000台以上のクライアントサーバシステムやネットワーク環境下での利用など柔軟なシステム構築をとることができる。
    • パラメトリック・ソリッドモデリングから図面化機能、CAM機能、CG機能に優れており、特にパソコンとしては高品位なCG処理を実現している。
    • すでに複数の大手企業の導入実績もあり、機能面、性能面で優れた製品であり、今後、一層普及が期待されるソフトウェアであることが評価され選定された。

  7. ソーシアル/ライフ分野(3件)

  8. プロダクト名称 両眼視機能検査ソフトウェア3DマルチビジョンテスターMVT−200
    (販売開始:1998年3月 価格:120万円(3Dディスプレイ含む))
    開発会社 三洋電機株式会社〈代表取締役社長 近藤 定雄〉
    (大阪府守口市京阪本通2-5-5 問合せ先:TEL06-900-9399)
    (商品問合せ先:(株)ニデック販売 0533-67-8890)
    概要と選定理由
    • メガネなし3Dディスプレイとパソコンで構成する両眼視機能検査システムであり、従来別々の機器で行っていた検査を全てカバーするとともに、簡単なマウス操作のみで21種類58項目にも及ぶ両眼視機能検査を行うことができる。
    • 中でも、世界で初めて実現した動的立体視検査は、ランダムドットをダイナミックに制御する独自検査方法で、従来の検査方法では難しかった幼児に対しても、検査方法の説明さえも必要なく、幼児の目の動きを観察するのみで異常を発見できる。
    • 現システムはMacintoshで動作するものであるが、Windows版の計画もあり、今後の普及が期待される。
    • 斜視などの両眼視機能異常は100人中3人の比率で認められるが、幼児期に異常を早期発見すれは比較的容易に治癒できるといわれているものの、従来は幼児の検診に使用できる簡単なシステムがなかったため、本システムが異常の早期発見に寄与することが期待され、選定された。

    プロダクト名称 XGworks V2.0(エックスジーワークス)
    (販売開始:1997年12月 価格:29.8千円)
    開発会社 ヤマハ株式会社〈代表取締役 石村 和清〉
    (静岡県浜松市中沢町10−1 問合せ先:TEL053-460-1667)
    概要と選定理由
    • 自分の歌声でメロディーを入力し、自動的に和音、伴奏を付けができるパソコン用統合作曲ソフトである。
    • 歌声が楽譜になるボイストゥスコア機能、最適なコード、コード進行を生成するオートアレンジ機能、音楽ジャンルや和音を選ぶだけで伴奏が完成するスタイルシーケンス機能により、音楽を手軽に作成することができる。また、楽譜上での音符入力、編集及び出来上がった楽譜の印刷機能を装備。
    • 楽器が弾けずとも、また音楽の知識がなくても手軽に曲作りを楽しむことができる。
    • マルチメディアソフトをパソコンで取り扱うことが一般的になっているが、より簡単にパソコンを活用して自分の音楽を作り楽しむことが出来、今後、幅広いユーザ層への普及が期待される製品であることが評価され選定された。

    プロダクト名称 Native World(ネイティブ ワールド)
    (販売開始:1998年3月 価格:24.8千円)
    開発会社 株式会社沖北陸システム開発〈代表取締役 黒崎 悦明〉
    (石川県金沢市幸町3−35 問合せ先:TEL076-231-6005)
    概要と選定理由
    • 実写映像と音声認識機能を活用して、あたかもパソコン上で本物のネイティブといろいろな場面で会話しているかのような使い方ができる疑似体験型の英会話ラーニングシステムである。
    • 決められた手順と内容を一方向で学習するのではなく、使用者は多くの表現を使うことができ、また応答する内容によって会話の流れが変わるなど、あたかもパソコン画面上のネイティブとフリートーキングしているような学習をすることができる。
    • 日常生活、ビジネス、海外旅行などの8種類の教材をとりそろえている。87人のネイティブが登場し、約80,000の文例を備え、使用者の学習レベルや使用内容によって、現実的な学習ができるよう工夫されている。
      従来の英会話教育ソフトの概念を越えた優れた製品であることが評価され選定された。


第10回「平岩賞」発表について 表彰ソフトウェア・プロダクト 選定について

shima@softic.or.jp